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資格取得

公害防止管理者大気1種 不合格体験記

2020-02-11

サラリーマン生活では資格取得も一つの仕事です。製造業等の工場で出番の多い資格で苦戦しやすい、「公害防止管理者」を2019年に受験しました。

「面倒かつ難易度高めの試験」かつ「将来取得が必要となる可能性の高い試験」は早々にパスしておきたかったので、自ら受験を志願しました。1発合格を勝ち取る気満々での受験でしたが、6科目中2科目不合格という情けない結果。人の不幸は蜜の味、ということで需要もある気がしたので綴ってみます。

■目次

公害防止管理者とは
公害防止のための専門的知識を有する人
条件を満たす事業所で選任必須
試験範囲は広範、転職では優遇も

大気1種公害防止管理者試験
受験資格なし
2つの総論とヘビーな4つの特論の計6科目
難易度は高い、一発合格率は2~7%

一発合格を逃した受験体験記
自ら志願も受験動機は不純
対策は2か月間、合計50時間くらい
過去問のみの対策では足りない傾向
総論は過去問のみで乗り切りたい
大気特論は計算問題が合否の決め手
ばいじん・粉じん特論は理解が最重要
細かい知識も確実に覚えたい大規模有害特論
油断大敵の大規模大気特論
自己採点、2科目不合格に

若いうちに受けたい公害防止管理者
子育てとの両立は意外ときつい
人的資本は複利、だからこそ若いうちに取っておこう

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公害防止管理者とは

公害防止のための専門的知識を有する人

「特定工場における公害防止組織の整備に関する法律」に基づき義務付けられた、公害防止に関する専門的知識を有する人を言います。高度経済成長期に生じた様々な公害を受けて、各工場に設置が義務づけられています。対象の事業所で有資格者不在の場合コンプライアンス違反になってしまうので、工場勤務限定ながらニーズの高い資格と言えます。

条件を満たす事業所で選任必須

大気1種の場合、カドミウム(化合物含む)、塩素・塩化水素、ふっ素・ふっ化水素・ふっ化けい素、鉛(化合物含む)を発生する施設で、排出ガス量が1時間当たり4万立方メートル以上の工場では選任必須です。排ガス種類や量によっては、下位互換の第2~4種でも対応可能な場合もあります。

水質1種の場合、水質関係有害物質排出施設で、排出水量が1日当たり1万立方メートル以 上の工場では選任必須です。

1~4種と別れていますが、普通は上位互換の1種取得を指示されるケースが多そうです。

試験範囲は広範、転職では優遇も

法令で選任が必要ながら相応に難関資格なので、取得指示が下りると災難です。優秀な人が集う会社でそこそこ優秀な人でも2年コースになる人が多い印象ですね。特に家庭持ちだと結構辛いです。かくいう私も1年では全科目合格は叶いませんでした。

資格の有無はともかく、工場で排水・排ガスを排出する人は内容を把握しておく必要があるでしょう。社会4~7年目くらいが最適で、できれば独身か既婚でも子どものいない時期に取っておくことをお勧めします。工場勤務限定資格ですが有資格者が少ない層で、転職時に優遇されることも多いようです。募集要項の歓迎項目に挙がっている数少ない資格群の一つです。

大気1種公害防止管理者試験

受験資格なし

受験資格はなく誰でも受けられます。大気・水質・騒音振動などがメジャーなところで、大気と水質は1種~4種に分かれます。大気・水質とも1種が最上位資格で、2~4種は下位互換の限定資格です。僕は「大気1種」を受験したので、本記事では「大気」を扱います。

2つの総論とヘビーな4つの特論

試験は全部で6科目です。公害総論15問、大気総論10問、大気特論15問、ばいじん・粉じん特論15問、大気有害物質特論10問、大規模大気特論10問となっています。

合格点は各科目で60%以上。2つの総論と4つの特論からなります。総論は各自の一般教養レベル次第で難易度が結構変わります。僕はこの手のセンスは恵まれていて、過去問以外の対策無しで合格点がとれました。

特論は結構厄介です。業務で使っている人は当然の内容かもしれませんが、大半の受験者にとってはかなりボリューミーです。

初回受験の場合6科目を1日でこなすことになります。初めから一発合格を目指すなら総合力が問われる、結構大変な試験になることを覚悟しておきましょう。

難易度は高め、1発合格率は2~7%

公害防止管理者の一発合格率、免除科目数と合格率
免除科目数と合格率、産業管理協会HPより抜粋

試験の「一発」合格率は大気1種で2~7%と超難関です。2科目免除でも2~13%となっており、2年コースなら受かるとも言えないような難易度です。水質1種や騒音・振動も一発合格率は10%程度となっており、何年かかっても受からない人がいる狭き門と言えそうです。

成績優秀で大学の奨学金返済が免除になった人、社費留学に行くような人でも家庭持ちでは一発合格できていないです。独身貴族で優秀(大学なら最低でも旧帝大以上のイメージ)、かつ勤勉な人でやっと一発合格が見えてきます。

1年に1回しか受験できず、試験会場も全国9会場のみ受験可能で受験そのもののハードルが高いです。朝9:35から17:20まで、途中退出不可と、なかなかハードな試験です。

一発合格を逃した受験体験記

僕は2019年(令和元年)に初受験で不合格(6科目中4科目合格)となってしまいました。そんな僕の受験動機や勉強期間、試験の出来栄えを紹介します。

自ら志願も受験動機は不純

ばいじんを大量に扱う仕事をしていて公害防止のための措置を知らなかったでは済まないわけで、法令での規定や予想される悪影響と主要な対策案はある程度知っておく必要があると考え自ら受験を志願

また社費で受験できて合格時には奨励金まで貰えるというのも大きな動機の一つです。意外と受験会場までの交通費とか受験料を自腹で払って資格取るのは勿体ないわけで、社費で受験できるうちに受験しておこうというのも受験動機の一つです。上司からの指示等の受身な理由でなければ、動機は何だっていいと思います。

会社に逆らえないキャリアよりも、自分で選ぶキャリアの方がカッコいいです。たとえ動機が何であれ、主体的に進めたいところです。

対策は2か月間、合計50時間くらい

準備期間は2か月間で合計50時間程度。対策問題集が会社支給で7月初旬に受験勉強を開始。9月上旬に衛生管理者受験で3週間中断期間があったのも痛手でした。公害防止管理者は二足の草鞋を履けるほど生易しくはありませんが、読みが甘かったです。

平日は昼休み20分×週4日間と夜間に30分×週3日を約2か月、出張の移動移動時間と週末で各2時間×10日、前日の追い込み4時間程度です。0歳児の育児・家事をやりながらの勉強は予想以上に辛かったです。

平日夜に十分な勉強時間を確保できれば2か月でも受かる可能性はあると思います。ペーパーテストが苦手な方はプラス2か月くらいでしょうか。3-4か月程度見ておきましょう。少なくとも一夜漬けではどうにもなりません。転職で多少なりとも優遇されるだけの資格ならではですね。

エネルギー管理士も比較的難しい部類の資格で、プラント専門家出なければ一夜漬けでは派が絶ちません。公害防止管理者よりはわずかに易しいですが、油断してはいけない資格の一つですね。

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過去問のみの対策では足りない傾向

使用教材は過去問集のみ。社費で購入・支給された公式過去問を使いました。 『新・公害防止の技術と法規 大気編』、俗にいう「電話帳」も社費で支給されたのですが、内容が詳しすぎて読みませんでした。今思えばこれが一発合格の阻害要因でしたね。 過去問ですら5年分載ってますが、勉強できる時間を考慮して4年分しか手を出しませんでした。

過去問は『公害防止管理者等国家試験 正解とヒント』(以下「公式本」)と「緑本」がありますが、「緑本」は解説があまりに貧弱で記念受験組の人におすすめできる本です。公式本は初学者でも読み込めば理解できる解説がついているので、少々お高いですがケチらず買いましょう。

どの程度の知識で合格がつかめるかを見定めることは我らが東大卒の得意分野かもしれません。また知識は7-8回の反復演習で脳の長期記憶に入るので、効率的な試験勉強には不可欠です。今回は見誤ったんですけどね。

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総論は過去問のみで乗り切りたい

公害総論、大気総論は各10問。4年分を10周くらいやりました。最初の3週は丁寧に、残り7周は知識の定着確認で流す感じでした。6科目の中では最も手を抜いたのが総論2科目でした。公害総論、大気総論は知らない問題も毎年2-3題は出題されるので、過去問は確実に回答できるようにしておきましょう。特に丸暗記では当日のど忘れリスクが高くなるので、理屈付け・関連付けして覚えることをお勧めします。

例えば定番問題の一つ、産業廃棄物について。構成は上位から汚泥→動物ふん尿→がれきとなっています。産業別では上位から「電気・ガス・熱供給・水道業」「農業、林業」「建設業」となっています。 「上下水道の汚泥が一番多い」「農業の動物糞尿」「建設業のがれき」と関連付けて覚えておくと幾分かイメージしやすくなり、呪文のように唱えるよりは覚えやすいと思います。

総論はベースの教養がものを言います。確かに全く同じ問題は出ませんが、何となく同じことを問う出題が多いです。本質を理解できていれば楽に乗り切れるのが総論2科目と言えそうです。一般常識のセンスがない自覚のある人は「電話帳」で補足しておいた方がよいでしょう。

大気特論は計算問題が合否の分かれ目

大気特論は各15問、内容・量ともかなりボリューミーです。過去問4年分を10回くらい回しました。知識も丸暗記して終わりではなく、丁寧に理解をする必要があります。

過去問3年分くらいで計算問題を除いて40-50%くらいは取れるので油断しがちですが、実は燃焼の計算問題を解けるかどうかが合否の分かれ目です。マニアックな知識を過去問7-8年「確実に」暗記、過去問3年分+計算問題をしっかり理解、のどちらかを選択することになります。

6科目ある試験では知識を確実に記憶しておくことは予想以上に難しいです。また勉強時間が十分に確保できない人も多いと思います。なのでよほど計算にアレルギーがある人以外は再現性の高い計算問題をマスターすることが合否の決め手になります。僕の場合も過去問4年分をそれなりにやり込んでいたにもかかわらず、計算問題に救われて科目合格になっています。

ばいじん・粉じん特論は理解が最重要

ばいじん・粉じん特論は各15問、こちらも内容・量ともかなりボリューミーです。付け焼刃の知識が全く役に立たない科目なので一番時間をかけました。あと個人的には最も身近な科目だったので、今後のためにも力を入れたというのはありますが。

過去問4年分を20周くらい、最初の3週くらいは心が折れそうでした。理解不足のところはネットで補足しながら、自分の言葉で説明できるまで理解しました。集塵や粉じんのミクロな挙動を確認して本質を理解するのは意外と骨が折れます。じっくりやりたいところですね。「電話帳」は意外と原理の踏み込みが不十分なので、過去問+ネット検索での対策がおススメです。

細かい知識も確実に覚えたい大気有害物質特論

1種衛生管理者や他の科目と少し内容が重なります。やはり過去問4年分を全ページ、5週くらいやりました。15問構成の特論2科目で随分力を取られ、対策が甘くなってしまいました。特に分析方法は細かいですが確実に得点できないと合格点に届かず、確実な記憶の定着が求められます。

過去問だけでは足りないので、しっかり「電話帳」で細部まで押さえておきましょう。意外とページ数は少ないので、手を抜かずに読み込みたいところです。

油断大敵の大規模大気特論

なんとなく簡単で取っつきやすそうな印象を持ち、過去問も3年分少々しかやりませんでした。もはや時間がなかったのと、大して勉強しなくても受かりそうな気がしたためです。ただ結果的にこの科目は過去問5年分では対策不十分であることが試験本番で露呈してしまいました。

基本的な現象を十分に理解するためにも、「電話帳」の読み込みをお勧めします。ヒートアイランド現象って意外とわかっていなかったことに猛省でした。

自己採点、2科目不合格に

試験の2日後に公式HPで解答速報が出たら、答え合わせです。

○公害総論:10/15
○大気総論: 8/10
○大気特論: 9/15
○ばいじん・粉じん特論: 13/15
×大気有害物質特論: 5/10
×大規模大気特論: 3/10

残念ながら1発合格は程遠い結果となってしまいました。総論2科目は想定通りの正答率で、最小限の労力で科目合格までこぎつけました。ここまでは予定調和です。

大気特論は危なかったですが、煩雑な計算問題を正答したのが大きかったです。実はまぐれだったとは言えなかったわけですが、科目合格なので都合よく解釈しておきます。 ばいじん・粉じん特論は最も力を入れただけあって予想以上の出来栄えでした。この2科目のやり直しは勘弁したいと思っていたので何よりです。

落とすとすれば大規模有害物質特論だと思っていたら、案の定でした。1種衛生管理者まで欲張ってしまったのが間違いでした。大規模大気特論は論外でしたね。ふんわりしてましたが、全く理解できていないとできなかった自覚も生まれないということなんでしょう。

第1種衛生管理者一発合格体験記

サラリーマン生活では資格取得も一つの仕事です。製造業等で出番の多い資格の中でもメジャーな部類の資格、「衛生管理者」を2019年に一発合格しました。 「面倒ではあるが難易度の低い試験」かつ「将来取得が必 ...

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約2か月後に自宅に結果が郵送されます。結果がわかっているので見たくもないですが、科目合格で翌年受験するためにも必要なので、自戒も込めて大事にとっておきます。

無残にも不合格が並ぶ結果通知

不合格を避けるためにも、書籍はケチらずに購入し、しっかり勉強して臨みたいところですね。。。

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若いうちに受けたい公害防止管理者

子育てとの両立はきつい

残念ながら社会人初の黒星となってしまいました。前年のエネルギー管理士の時は既婚ながらも小なしだったので、結構勉強時間を確保しやすかったような気がします。今回は体感的には大変だったのですが、意外と時間を確保できていなかったのが敗因ですね。公害防止管理者も子育てが始まる前に済ませておきたいイベントですね。

人的資本は複利、だからこそ若いうちに取っておこう

もう1つ認識しておくべきことがあります。投資は複利効果があります。これは株式投資だけでなく人的投資も同じ。基本知識があることで仕事が円滑に進むこともあります。

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