液体素材を扱う上で避けて通れないレオロジー。その中でも特異な性質であるチクソ性について、材料開発エンジニアである筆者が簡単に解説します。 1. チクソトロピー性とは チクソトロピー性とは、高粘度流体に対して力が加わった時に可逆的に粘度が下がる性質を言います。ここでの流体とは液状物質を指すことが多いですが、溶媒と固体である分散媒(フィラー)を混ぜたもの、液体のような振る舞いを示しやすい流動性の高い粉体なども含まれます。チクソトロピーを示す性質をチクソトロピー性(チキソトロピー性)と言います。長ったらしいので ...