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東大 資格取得

【2か月で一発合格】エネルギー管理士合格体験記

投稿日:2019-05-25 更新日:

サラリーマン生活では資格取得も一つの仕事です。製造業等で出番の多い資格のうち、比較的難易度が高めの「エネルギー管理士」を取りました。

自己中心的かつ不純な動機で2018年に受験志願し、節約魂で合格を勝ち取りました。今となっては資格自体はどうでもよいのですが、自らの人的資本増強に役立ったように感じます。

例年5月中旬~6月上旬頃に受験申し込みがあり、時期が近くなってきて思い出したので紹介します。

■目次

エネルギー管理士とは
免状保有者だけができる業務
定められた事業所には1~4人選任必要
必要に迫られて取得する資格

エネルギー管理士試験
受験資格なし、免状交付には実務経験
馴染みのない人は熱分野がオススメ
試験は4科目、3年間有効な科目合格制度有
難易度は高め、試験合格率は20~30%

エネ管受験体験記
受験動機は自己中心的
対策は2か月前から
本丸は科目Ⅱ(熱と流体の流れの基礎)
科目Ⅳで焦る
前日の宿泊先で最後の詰め込み
いよいよ自己採点…
免状が届いた

資格取得はゴールではない
クソ資格も前向きなキャリア構築に生かそう
人的資本も複利で増やす

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エネルギー管理士とは

免状保有者だけができる業務

省エネのためにエネルギーを管理する職務を行う人のことを言います。通称「エネ管」。「エネルギーの使用の合理化等に関する法律」(通称「省エネ法」、昭和54年制定)で定められています。経済産業省から発行される「エネルギー管理士免状」を持った人のみ携わることが出来ます。

今となってはコストダウンで、どの企業も一生懸命省エネに取り組んでいます。官僚の天下り先維持のための下らない資格に成り下がっているのが実情かもしれませんね。

定められた事業所には1~4人選任必要

特定業種の事業者は規模に応じて各事業所毎に1~4人のエネルギー管理士を選任する必要があります。ここでいう特定業種とは製造業、鉱業、電気供給業、ガス供給業、熱供給業の5業種を指します

ある程度の大きさの事業所だと法律上選任しなければいけません。業種によっては会社で取得させられることの多い資格でしょう。

必要に迫られて取得する資格

そこそこ難しい資格ですが、持っていたら就職や転職に有利とまでは言えません。企業内で必要に迫られて受験させられる資格です。特に大規模な事業所では優秀な人も多いので、社員に勉強させて取得させます。

弁理士のようにドヤ顔できる程の威力はありません。就職で有利じゃないかと思って学生時代に一生懸命勉強して取るような資格ではないです。優秀な人が集まりにくい業界や企業規模では、他の資格と組み合わせてニーズはあるかもしれません。

エネルギー管理士試験

受験資格なし、免状交付には実務経験必要

受験資格はなく誰でも受験できます。試験合格後の免状交付には実務経験が求められますが、エネルギーに関する業務経験1年以上なのでハードルは高くありません。受験・合格後に実務経験を積んで免状を交付することもできます。

僕の場合、電力消費の多い製造工程の消費電力低減という内容で実務経験として認められました。単なるコストダウンなので、製造業勤務なら実務経験として認められると考えて良いでしょう。

✔馴染みのない人は熱分野がオススメ

試験は熱分野・電気分野のいずれかの区分で受験します。どちらかの区分で合格してしまえば区別はありません。

あまり専門知識に詳しくない人は熱分野がおススメです。僕は熱分野で一発合格しました。電気系の知識に詳しい人は電気分野の方がとっつきやすいかもしれせん。

✔試験は4科目、3年間有効な科目合格制度有

試験は全部で4科目です。共通科目として「エネルギー総合管理及び法規」があります。共通科目に加えて、熱分野では「熱と流体の流れの基礎」「熱利用設備及びその管理」「燃料と燃焼」、電気分野では「電気設備及び機器」「電力応用」「電気の基礎」をそれぞれ受験します。

合格点は全科目で60%以上。科目合格制度があり、3年間有効です。自信のない人は計画的に受験されてもよいでしょう。

長丁場の試験なので、1時間目の「エネルギー総合管理及び法規」、熱分野では4時間目の「燃料と燃焼」を先に合格しておくと、翌年受験の際の負担が減ります。

✔難易度は高め、試験合格率は20~30%

試験の合格率は20~30%。数字だけ見ると大したことがないように見えますが、見た目以上に難易度は高いです。2013年に一夜漬けで取った危険物甲種は合格率30%前半ですが、エネ管の方が断然難しいです。

エネ管は必要に迫られて受ける人が多い資格ですが、単なる知識の詰め込みでの合格は絶望的です。過去問暗記は必須ですが、概念理解する内容が多く勉強に時間がかかります

また1年に1回しかチャンスがなく受験料も17,000円と高額で、受験地が全国10都道府県しかありません。受験料も6500円と安く1年に何回も受験でき、47都道府県で受験できる危険物甲種よりも本気で受験する人が多いはず。そんな中での合格率20~30%なので、数字よりも難易度は高いです。

そうは言っても専門職資格である弁理士を引き合いに出せば、比較にならないくらい簡単です。一般企業で必要な技術系資格としては最難関レベルのひとつと言えますが、しっかり勉強すれば受かります

エネ管受験体験記

僕は2018年(平成30年)に熱分野で一発合格しました。そんな僕の受験動機や勉強期間、試験の自己採点結果を紹介します。

受験動機は自己中心的

前職でも現職でもエネ管を持っている先輩はいましたが、取得を指示された先輩方が苦戦している姿も見ていました。2018年は割と暇だったこともあり、今のうちにとっておこうと考えて自ら受験を志願。将来のことを考えても、この手の「下らないけど仕事で必要な資格」は「自分のタイミングで」さっさと終わらせておきたかったというのが受験動機ですね。

社費で受験できて合格時には奨励金まで貰えるというのも大きな動機の一つです。現職に留まるとすると、数年先に受験を指示されたときに制度改悪で自費受験になるかもしれません。また転職を想定すると転職先で必要という可能性もあり、自費で受験しなければならないかもしれませんからね。

会社に逆らえないキャリアよりも、自分で選ぶキャリアの方がカッコいいです。たとえ動機が何であれ、主体的に進めたいところです。

対策は2か月前から

準備期間は2か月で合計90時間程度。平日は30分、土日は各3時間、年休取得日に6時間×2と前日に10時間費やしました。妻には直前期以外は気付かれないよう、家事の合間にコソコソ勉強してました。

まずは過去問と知識レベルの確認のため、過去問題集と要点まとめ本を試験2か月前の6月上旬に購入。要点まとめ本で凡その出題内容を掴みました。

・科目Ⅰ(エネルギー総合管理及び法規)は単純暗記、試験前1週間で詰め込むと決め込む。

・科目Ⅲ(燃料と燃焼)は高校化学の反応方程式の知識があれば初見でも合格できそう。自己研鑽や来年以降の別試験も考え知識の肉付けをやろうと決める。個人的には一番簡単でした。

・科目Ⅳ:「熱利用設備及びその管理」…全然わからんが過去問を叩き込めば合格点は十分狙えそう。

・科目Ⅱ:「熱と流体の流れの基礎」…これは概念理解が必要で結構きつい。過去問だけで60%は到底無理。じっくり勉強が必要。

現状と目標の距離を見定める分析は、我らが東大卒の得意分野かもしれません。効率的な勉強には不可欠です。

東大卒は何が得意なのか?

今回は僕の母校、東大について。落ちこぼれ東大卒の僕が記事にするのもおこがましいのですが、僕の学生時代までの経験、社会人としての経験を踏まえた一つの見方としてとらえて頂ければと思っております。

続きを見る

ここまで掴んだ上で、確実に受かるために合格点60%を上回る75%の得点を見込んで社費での受験を打診。上司には受かりそうなら受けてもよいと言われ、たぶん受かりますと軽々しく答えてしまいました。今思えば良くも悪くもこれが地獄の始まりでした。

申込後も試験まで時間があるので、ダラダラと科目Ⅲの知らない知識の反復を繰り返すだけ。過去問は知らない一番楽な科目合格を固めるところから始め、科目Ⅲの合格を確信。そうしているうちに繁忙期の業務に翻弄され気付いたら6月末でした。。。

本丸は科目Ⅱ(熱と流体の流れの基礎)

理系なのに物理は大の苦手。物理から逃げてきた僕には拷問の科目です。ニュートン、パスカル、ワット、ジュールといった初歩の単位換算すらできないレベルからのスタート。勉強前は古典力学すら理解出来てませんでした

科目Ⅱの配点は熱力学100点、流体力学50点、伝熱工学50点の200点満点。どの分野もほぼ初見状態だったので、特定分野で満点を狙って苦手分野を捨てる戦略がとれません。仕方なく満遍なく勉強することを選びました。

まずは最新年度の過去問で難易度チェックをします。試験で合格点をとるために必要な到達点を明確にすることが目的です。間違っても最初から全問自力で解いてはいけません。無駄に時間を浪費します。

その結果科目Ⅱは確実な概念理解を固めるしかないとの結論に。熱力学は大学で使った「単位が取れるシリーズ」をひっぱり出してきて復習。流体力学はほぼ初心だったので初歩の参考書の読み込みです。ここで1か月使いました。伝熱工学は概念的には難しくないので、過去問以外は使いませんでした。

年休を使って熟読と演習をひたすら繰り返す。そんな基礎固めの甲斐もあり、7月中旬には75%近い得点率まで持ってこれました。あとは過去問あるのみ。科目Ⅱは概念理解メインなので過去問演習は5年分だけ。その分何度も繰り返し、問題を見れば解き方が頭に浮かぶまでやり込みました。

もちろん試験まで2週間あるので、その間は3-4日に1回2~3時間/回の復習をして頭に叩き込みました。

科目Ⅳで焦る

試験まで2週間となり、放置していた科目Ⅰと科目Ⅳに着手。科目Ⅰはお決まり問題をとれば50%、残りの教養・一般常識問題で半分とれそう。なので定番問題だけ5年分やり込みました。

科目Ⅳは意外と覚えることが多く、焦り始めました。科目Ⅳだけ来年…という誘惑にも幾度となく駆られました。軽々しく受かりそうと上司に言ってしまった手前、諦めることもできず苦難の日々を過ごすことに。

試験1週間前にもう1日年休をとり、科目Ⅳを詰め込む傍ら、以前覚えたところを復習という猛勉強を繰り返しました。

前日の宿泊先で最後の詰め込み

試験会場が遠く、前泊での試験に。ここで妻の目がないことを良いことに最後の追い込みです。得意の科目Ⅳはもはや試験前の休憩時間に確認すると決め込み、科目Ⅰ、Ⅳの過去問5年分と要注意リストを無限ループ。休憩に科目Ⅱの概念理解の再確認をしてました。

試験会場は東大駒場キャンパス。約10年ぶりくらいでしょうか。机が狭くて途中退室しにくい部屋でした。熱力学の期末試験を受けたのもこの部屋でした。

試験ではハプニングもなく、ほぼ実力は発揮できました。強いて言えば科目Ⅳの選択問題で、勉強した分野の問題が解らず、無勉分野の問題を解かざるを得なくなったことくらいでした。

いよいよ自己採点…

試験は翌々日、火曜日に公式HPで配点と共に公開されます。その日は仕事から帰るとすぐ、食事も忘れて無我夢中で自己採点やっていました。自己採点の結果・・・

科目Ⅰ:「エネルギー総合管理及び法規」…75.0%(150/200)
科目Ⅱ:「熱と流体の流れの基礎」…70.5% (141/200)
科目Ⅲ:「燃料と燃焼」…80.9%(89/110)

科目Ⅳ:「熱利用設備及びその管理」…74.6%(209/280)

マークミスさえしていなければ合格ですが、合格点60%を10%以上上回っていたので合格を確信。

自分の能力を過大評価せず、勇気をもって過去問は5年分しか手を着けなかったのが良かったのだと思います。もちろん目は通しましたけどね。

免状が届いた

9月第2週、試験があったことも忘れたころに合格通知はやってきました。念願の一発合格です。今年の一つ目の難題を終えて胸をなでおろしました。(※2018年はこの後、もう一つ重い試験を受けています。)

所定用紙に実務経験を記入して免状交付申請し、よく10月中旬ごろに無事免状が届きました。これで晴れてエネルギー管理士です。下らない試験に振り回されるリスクを減らせて良かったという安堵を得ることが出来ました。晴れて奨励金も貰えたので、特許報酬と合わせて米国株投資に回しました。

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資格取得はゴールではない

クソ資格も前向きなキャリア構築に活かそう

動機事態は不純ながらも、難関資格であるエネルギー管理士に無事一発合格することができました。こういうのは受かった者勝ちです。いくら立派なことを言っても、受からないと意味がありません。

合格したので言います。エネルギー管理士は天下り温存のためのクソ資格です。省エネと試験内容の繋がりも薄く、試験費用が高額で必要以上に難しいからです。

それでも今回資格取得のために勉強して良かったと思っています。大人になって熱力学や流体力学の基礎をやり直せるチャンスを得られたからです。何でも暗記する必要はないですが、頭の中にある道具からしか発想は生まれません。そのツールを社費で増やすことができたのです。

人的資本も複利で増やす

もう一つ認識しておくべきことがあります。投資は複利効果があります。これは株式投資だけでなく人的投資も同じ。

だったら人的資本最大化のためには若いうちにどんどん知識を身につけるべきです。有り難いことに資格取得は会社側にもメリットがあるのでwin-winですね。資格取得まで指示待ち族なんてハイリスクローリターンです。プライベートが多忙な時期に取得が必要になったら大変です。

資格を取ったから偉くなるわけではないですし、資格そのものは生きる上で役に立ちません。でも人的資本増強のきっかけにはなります。資格に活かされるつまらない生き方はやめて、主体的に資格を活用しましょう

人生は勉強の連続です。会社に飼い殺されてしまうと有事に逃げ出せなくなってしまいます。普段からしっかりと研鑽を積み、人材として己の価値を上げ続けましょう。

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