今回は僕の母校、東大について。落ちこぼれ東大卒の僕が記事にするのもおこがましいのですが、僕の学生時代までの経験、社会人としての経験を踏まえた一つの見方としてとらえて頂ければと思っております。
日本の頂点とも言われる東京大学、通称東大。大学入試は日本一、いえ世界一難しいと言われることも。
(東洋経済:
東大の入試問題は世界で最も難しい!?)
海外流出も嘆かれてはいますが有能な人材も多数輩出しており、現在でも日本国内の相対比較では突出した大学と言えるでしょう。
でも、、、「ドラゴン桜」ではないですが、「バカ」でも入れてしまう大学も東大です。
センター試験はそれなりの高得点を取る必要はありますが、マークシート形式なのでちゃんとお勉強すれば合格に必要な点数は取れてしまいます。
また大学独自の個別試験(通称2次試験)は半分ちょっとの得点で合格できてしまいます。これほど合格点の低い大学は他にありません。
※同程度の難易度を有するとされる国公立大学の医学部は大抵80-90%以上の得点を求められます。
東大で3割くらいいる神レベルの頭脳の持ち主を除く凡人レベルの受験生は、目の前に出された問題を瞬時に次の4ランクに分け、取捨選択する能力が求められます。この見極め能力が高い受験生が東大に合格できるのです。
もちろん僕も大学受験のときには、面白くないお勉強に一日14時間くらい費やしていました。でも同じくらい勉強した凡人でも取捨選択ができない人には合格できない大学なのです。
ある意味時間内にできないことはさっさと諦めることに秀でているとも言えます。僕はつまらないことに忍耐強く取り組む能力、取捨選択の能力が高かったため東大に合格できたと思っています。
さて、社会人になってからはどうでしょうか。僕は転職を経験していて、前職は取捨選択の裁量が与えられていた環境でした。僕の得意なフィールドだったので会社からも非常に重宝されました。所謂中小企業だったため待遇面での折り合いがつかず、転職することに。
現職は大企業。取捨選択の裁量などなく、上司からの指示事項を忠実にこなすことが求められます。指示事項が全部できない場合でも、自己判断による取捨選択は許されず上司に判断を仰がなければなりません。個人の能力に大きく依存せずに安定したアウトプットが出せる大企業特有の仕組みですね。
そうすると今の平社員ポジションでは業務の処理速度イコール業務遂行能力であり、なぜ言われたことがこんなにできないのか、とお叱りを受けてばかりの日々。最後には東大卒なのになぜこんなことができないんだ、という小言付き。
確かに僕は東大卒ですが、得意なのは処理速度じゃなくて取捨選択能力なんです。。。
もちろん学生時代は、本当に、本当に桁違いに優秀な人たちに囲まれて、潤沢な資金を投入された環境で研究させて頂くことができて、本当に幸せな大学生活を送らせていただきました。そうして社会から多額の税金を投入して育てて頂いたにも関わらず、バカな東大卒でごめんなさい。
こうして諦め半分ながらも忍耐強く働く能力、これがしがない落ちこぼれ東大卒の強みなのです。