優待権利確定日を前に株価が上昇しているすかいらーく(3197)の損切りをしました。
■目次
▶すかいらーくの"やれやれ売り
▶ベインキャピタルは保有株を売り抜け
▶既存店売上高と客単価推移は?
▶株価と今後の推移予想
■すかいらーくを"やれやれ売り
ベインキャピタルによる株式売却で株価低迷していたすかいらーく(3197)ですが、株主優待権利確定日が迫ってきて株価が上昇してきました。
購入価格は1764円、売却価格は1683.2円、実現損益は-8193円でした。なお株主優待3000円分×2、配当として2017年9月に1754円、2018年3月に1275円受領しているため、トータル836円の利益になりました。所謂「やれやれ売り」ですね。
すかいらーくは外食産業としてはそこそこ魅力的な銘柄ではあります。ただし個人的に優待券が使いにくいことと、ポートフォリオの選択と集中を進める中で集中投資対象としてはリスクが高すぎるとの判断になりました。
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すかいらーく株主優待~他社と比較~
米国株と日本株で配当金が入金されました。その中で株主還元利回りの高いすかいらーく(3197)の株主優待について、高還元を維持している理由と今後の保有メリットについて考えてみます。
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■ベインキャピタルは保有株を売り抜け
すかいらーくは17年2月に株主優待券を3倍に増額を発表し個人株主を増やしました。結果としてはベインキャピタルの策略(東洋経済、「すかいらーくは、なぜ株主優待を3倍にしたか」)に踊らされたということになります。
ベインキャピタルはそこそこの価格で売り切ってしまったので、コストをかけて株主優待を維持するメリットがなくなってしまいました。また同業他社と比較して優待利回りが極めて高い状態で、株主優待の改悪を予想していました。実際に2018年6月の株主優待よりカードへのチャージ式になり、使い道に困ったときに転売できなくなってしまいました。事実上の優待改悪ですが、利益を圧迫している株主優待の減額とならずに済んで良かったのかもしれません。
一応転売禁止ということにはなっていますが、現実問題としてヤフオクでは優待券の転売が多く見られています。優待券の転売により利益を稼いでいるホルダーも一定数いるとみてよいでしょう。転売目的ホルダーにとっての改悪となったため、一定数の株需要減が予想されます。優待の権利確定日が近づくにつれて相場が荒れ模様になり、権利落ちでどれほど下落するか予想もできませんね。
■既存店売上高と客単価推移は?
6月6日にはIRレポートが発表されましたが、2017年9月以降の既存店売上高と客単価は下落傾向が続いています。
飲食業界はその年の気温、天候、景気動向にも大きく左右されるため単純な比較分析が適切でない可能性もあります。
それを考慮しても不安になる数字ですね。新規出店分を含めて売上高増を保っているように見えます。既存店客単価も上昇傾向が続いていますが、それを上回る勢いで既存店客数・売上高が減少しています。
■株価と今後の推移予想
3月に記事を書いた時には既存店客数・客単価まで分析していませんでしたが、この状況では長期ホールドはリスクが高すぎると考えます。
ベインキャピタル等外部から強烈に尻を叩かれないと結果を残せない組織なのでしょう。原価低減やオペレーションの工夫で利益を出していたとしても、既存店客数・売上減少が続いているのはニーズ変化やメニュー改悪等の理由があると考えるのが妥当でしょう。
2018年1月以降半年くらいは株価上昇が続いていましたが、優待権利落ちの6月末から株価低迷、また12月の優待権利日に向けて上昇後権利落ちで急落という流れとなっています。
短・中期的には何かのきっかけで奈落の底へ突き落されそうな理由しか見当たりません。それでも株主優待を積極的に活用できる方はホールドするのも選択肢の一つかもしれません。しかし僕にとって売却は適切な判断だったと考えます。
ボーナス支給を迎えて懐はホクホク、ついに総資産も1000万円台に突入しましたが、投資判断はこれまでと同様に冷徹に行ってまいります。
2018年12月末時点での総資産は約1200万円でした。保有銘柄は随分絞り込み、配当等の管理が楽になりました。優待に思い入れのない場合はある程度銘柄を絞り込むのも良いのかもしれませんね。